久しぶりのボードゲーム体験記です。2/18土曜日、和歌山県海南駅すぐ近くにありますボードゲームショップ「Weisheit(ヴァイスハイト)」へ遊びに行ってきました。人生で初めて訪れるここ海南市。良いトコです。
舗装された知らない道、それに沿うようにして建ち並ぶ知らない建物、そこには知らない人たちの暮らしがある。ふっと訪れて束の間だけ彼らの生活圏に紛れ込ませていただきます。そして彼らと挨拶をし会話をして私の作品をお買い上げしてくださり感謝を伝えると、「これが行商の醍醐味よ」といつも感激します。今回は行商では無いですけど同じ感激があります。
行商モードが抜けない私は駅に着き、さっそくWeisheitまで向かったつもりでいましたが、かなりの距離を反対方向に進んでしまいました。「これが行商のだ・・・」と感慨に耽る間も無く、必死の形相で今来た道を走り抜けました。
というわけで、道中からしばらくの間は写真を撮る事を失念してしまいました。何やってんだか。Weisheitの店主さまとお知り合いになったのは去年、私が出店したイベントで戦国花札、そして鎌倉花札をお買い上げくださったのがご縁でした。そして今回、Weisheitへ遊びに行かせていただく事となりました。
Weisheitで遊んだゲームはこちら
カロム
「ビリヤード」を「消しゴム落とし」のように遊ぶ感じのゲームです。指定された自分の色(赤か緑のどちらか)の木製円盤を、指で弾いて盤上の四隅の穴に落としていきます。全部落としたら最後に赤緑共通の円盤を穴に落としたプレーヤーの勝利!というゲームです。シンプルでとても楽しいです。指先から伝わる「コンパチ」の体感が子どもの頃に遊んだ「消しゴム落とし」を想起します。Weisheit店主さまはめっちゃカロム強いです。そんな店主さま曰く、
「カロム日本チャンピオンはさらに強い」
奥が深いぞカロムの世界。そして2/25と/26は、Weisheitにその日本チャンピオンさんが来店されるそうです。消しゴム落としに自信のある方はぜひ遊びに来てくださいませ。
DORASURE
プレーヤーは個性の違ったキャラクターを選び、力を合わせてドラゴンを倒すゲームです。ドラゴンへ挑むためのその道中、プレーヤーはフィールド上を冒険し探索を繰り返す事でレベルアップ。来るべきドラゴンとの決戦の準備をします。ドラゴンはというとプレーヤーの成長を待ってはくれません。サイコロ を振り「6」が出るごとにドラゴンの覚醒が近づく仕組み。なのでドラゴンがこちらの事情などお構いなしに顕現し強制的に決戦バトルへ突入します。
してこのドラゴン、強すぎます。店主さま曰く「全員がレベルMAXになっても勝てるか分からない」との事。
紙屑の如く屠られて逝くプレーヤたちを眼前に、「あぁそうか、だから古来より人類はドラゴンの強さに憧れと尊崇の念を抱くのか」と、今際の際が体験できる面白いゲームです。
ごいた
手渡されたのは竹で出来た五角形の見慣れた形をした将棋の駒。駒の種類は従来のものよりも少ないので「コンパクトにした将棋を指すのかな?」と思いましたが、これが全然違う。
4人で遊ぶゲームです。8種32枚の駒を表が見えないようにして均等に配ります。プレーヤーはテーブルを囲むようにして座り対面のプレーヤーとはペアになります。なので2対2のチーム戦です。配られた駒を使い切ったプレーヤー(ペア)の勝ちです。「駒を使い切った」というのは、駒を出していくためにはルールがあります。先ず相手が出した駒に対して同種の駒で「受け」、そして次のプレーヤーに対して別の駒で「攻め」を行う。受けられない場合はパスとなり、手駒が減りません。最後に出した8枚目の駒に応じた得点がゲットでき、ペアで計150点に達したチームの勝利です。
これまたシンプルなゲームです。それゆえ駆け引きや心理戦が多分に加わり白熱します。チーム戦ということもあり対戦相手だけでなく相方の動きに合わせたフォローも時として必要になったりと相当奥が深いゲームでもあります。
あやつり人形
1番早く建物を8軒建てたプレーヤーが勝利するボードゲーム。「あやつり人形」とタイトルにあるのは、それぞれ異なる能力を持つキャラクターを毎ターン選択します。そのキャラの固有能力でもって対戦相手の建物を破壊したり、金貨を奪ったりすることが出来ます。キャラクターをあやつりながら勝利を目指していきます。タイトルの名付けかたが良いです。
あやつり人形で遊び始めた頃、私の帰宅時間が迫っていたので、非常に駆け足でインストし勝利条件も「建物5軒」に変更。よく分からないままゲームを進めましたが、一番最初に5軒建てたのはなんと私でした。最初それに気が付かず「?」となりましたが、鮮やかに勝利をおさめて気持ち良く帰路に着きました。こうした奇跡が起こるのもボードゲームの良いところですね。
戦国花札
これが私の作ったゲームです。武将と家紋を使った花札です。今回は戦国花札を遊んでくださいました。ありがとうございます。
今回Weisheitさまにて、新しくなった説明書を公開させていただきました。作ってからはや10年以上経ちました。途中で48枚から64枚に増えるような大掛かりな仕様変更もありました。次第に修正すべき箇所は少なくなり、完成しつつあると思っていましたがこの度久しぶりの変更です。これいつ完成するの・・・。これからは「四家紋」という出来役を廃して新たに「坊主」という出来役が加わります。
「四家紋」はカス札である0点札にも得点が付くいわば「救済措置」のような位置づけでした。しかしそうすると実際のプレイの中で、得点を集計する時に50点札、10点札と分けて、さらに0点札にも目を配らねばならず考える幅が多くなります。
「集めた点札だけを見て、カス札のことはもう考えなくて良い。」
とした方が繰り返し遊んでいただく場合、この仕様の方がスッキリしてテンポも良くなると考えました。さらに「カス札への救済措置」は、鎌倉花札に登場する出来役「扇当」がその役割を一部だけ担ってくれました。なので今回、このような仕様変更へと踏み切ることが出来ました。
「ああ!もう少しで坊主出来たのに!」
とWeisheitにて実際にプレイしていただいているのを拝見し「大丈夫かな」と思っております。
出来役「坊主」が加わってちょっとだけ新しくなる二両亭かるたの戦国花札を今後もよろしくお願いします。
というわけで、楽しい時間はホントあっという間に過ぎてしまいます。当日、Weisheitへ遊びにきたお客様もいらっしゃいました。私はもちろん初対面ですが、そんな彼らとも遊びながら楽しく会話出来てしまうのが、ボードゲームの不思議ですごいところだといつも思います。自分の作ったゲームもその一助になればと願っております。
あらためてWeisheit店主さま、お店へお招きしてくださりありがとうございます。